前世、自分は鬼狩りという生業についていた。はたして自分が鬼狩りを名乗ることが許されるのかどうかは分からないが。なぜなら、鬼を狩らねばならぬはずの自分はその鬼に対して頭(こうべ)を垂れ、自らも鬼へとその身を堕としたからだ。そこからの記憶は曖昧であまり深くは覚えていない。しかし最後の最後、上弦となった自分と善逸が無限城にて対峙した時のことだけはなぜかはっきりと覚えていた。善逸が自ら編み出したという漆ノ型。一瞬で首を落とされ共に落下していく中、それでもまだ自分があいつに負けたとは思えなかった。認められなかった。こんなカスに自分が負けるなど。自分は特別にならなければならないのに……。……負けたのは、きっとあの瞬間。あいつが自分に向けて呟いた最後の言葉。“いつかアンタと肩を並べて戦いたかった…”自分の中で何かが弾けた。