冷たい視線を送ってやるも、ディーは悪びれる様子もない。 なるほど。確かにそうだ。間違ってはいないんだろうな、お前の中では。じゃあ俺も、俺が正しいと思うことをしよう。「来い、あんこ。アンゴルモア」 俺は立ち上がり、《魔召喚》と《精霊召喚》を同時に発動する。 どす黒く沸騰する闇と、七色に輝く光とが、俺の両脇を包んだ。「な、何を……!」 ディーは咄嗟に弓を構え、スキルを準備する。どうせ《金将弓術》だろう。「あら、あらあらあら」 あんこは普段から細まっている目を更に細めると、口元に指をあてて笑った。「哀れなり小娘。我がセカンドに牙を剥くなど」 アンゴルモアは言葉とは裏腹に、楽しそうに笑った。