ムリです…。もう起き上がる力も残っていません…。心臓がドドドドドドド…ッて危険なビートを刻んでいます。
ぐったりと庭を転がる私の姿を、様子を見にきたお兄様が目を丸くして発見した。
「麗華、大丈夫か…?」
呼吸が戻らず声を出そうとするとヒューヒューと変な音がするので、首だけを振って意思表示をした。
「三原さん、どのくらい走ったの?」
「約3キロですが」
「う~ん、3キロでこれかぁ…」
お兄様の困った声が聞こえます。不甲斐ない私でごめん、ふたりとも。
「でも大丈夫ですよ!毎日走り続ければ体力もついてきますから!」