あれはどうやって解決したのか気になったので聞いてみた。すると、あれから彼に自分の思いを伝えたら、食べ物を粗末にしてはいけないことを理解してくれて、それ以来たいていは残さずに食べてくれるようになったという。それを聞いた私はちょっと意地悪な質問をしてみた。「それじや、彼の行動が変わらなかったら離婚してた?」と。彼女は笑いながら「そんなことないわよ。食事のマナーで彼の価値が決まるわけじゃないでしょ。ーつのことだけを見て決めつけるべきじゃないわ。私は彼のことを愛しているんだから」と言った。「ごちそうさま。あなたも成長したじゃない」と皮肉たっぷりに言うと、「あなたには言われたくないわ」と言い返された。私は笑顔でこたえたが、その言葉が妙に耳の奥に残った。