真之助さん、ちょっといい?」 ナポリたんとの密談を終え、またもやリビングに戻る。 先ほどは何やら深刻な話をしてたように見えたが、真之助さんと友美恵さんの現在はまったりモードだ。オヤジたちが一旦席を離れているからかな。「おう、どうかしたか祐介」 俺は祖父母の正面の席へと座った。「実は、訊きたいことがあって」「ん? 改まってなんだ?」「白木さん……初音さんのことなんだけど」「……はあ? 祐介は娘さんと知り合いなんだろ? なんでわざわざ俺に訊くんだ」 母父ボブは訝いぶかしんだ。間違ってないぞ、真之助さんは母親の父親だから。「いや、ちょっと疑問に思ったことがあって。この街に初音さんたちが流れ着いてきたときの話を……」「……ああ、そういうことか」「あら祐介~、琴音ちゃんと知り合いなの~?」 真之助さんが納得すると同時に、友美恵さんが混ざってきた。 おっと、友美恵さんも知ってるのか。いやそりゃ夫婦だし当然だろうけども。 少々おっとりしているこの母方の祖母は、わりと天然のようなそうでもないような話し方をする。 駄菓子菓子だがしかし、怒ると誰よりも怖い、とは母父とナポリたんの弁。