「はぁ、怖かった……」「はい、お疲れ様」「あの……旦那様、そのドライジーネは?」 アイリスはヘッドライトを点けて煌々こうこうと前方を照らし、アイドリング中のオフロードバイクをじっと見つめている。「これは、魔法で動く俺の専用のドライジーネだ。人に言わないようにな」「わ、解りました」 アイリスは両足を揃えて、ぺこりとお辞儀をした。「にゃ~! ふぎゃ? また、増えるにゃ?!」 家から出てきたミャレーが、アイリスを見て尻尾を立てた。「違う違う、彼女はプリムラが雇った店の店員だ。色々と教える事があるらしい」「ぐ……ぐみゅ~」「そう警戒するな」 皆が揃ったから料理をするか。いつものスープを作り、メインディッシュは何にしよう……。 たまに変わった物を――異世界定番のお好み焼きでもしてみるか。あれなら簡単だ。 とりあえず肉とか野菜を刻んで入れて焼けば良いからな。 だが、お好み焼きと言えばキャベツだ。シャングリ・ラからキャベツを購入する――10kg4000円だ。 肉も熊肉よりは豚こまの方が良いだろう。俺はお好み焼きの調理に取り掛かった。