「前回は獪岳からの攻撃を全部捌くなんてできなかったじゃん。今日は全部捌けてたんだから。そうでしょ?」話をふられた獪岳はふんっと鼻を鳴らしつつも答えた。「このカスよりはマシだ」「はぁ!?なんなの?あんたは私を貶めなきゃ喋れないの!?」再び騒ぎ始めた善逸を無視して獪岳は奏に視線を向けた。「今日は終わりだ。あとはしっかり鍛錬しとけ」立ち上がり縁側を後にする獪岳にありがとうございましたと頭を下げる。そんな自分を見ながら善逸はくすくすと忍び笑いを漏らしていた。「…何に笑ってんだよ?」自分の不満げな音に気付いたのか、ごめんごめんと謝りつつ言葉が続く。「奏を笑ったわけじゃないんだって。いや~、あの獪岳がちゃんと先生してると思うと嬉しいやら面白いやら」「なんだそれ」「ふふふ。まぁまぁ気にしないで。あ、そうだ、奏」「何?」「悪いんだけど、明日ちょっと獪岳と出かけてきてもいい?」「別にわざわざ俺に確認しなくてもいいだろ。行ってきなよ」「いや、だってさ、一人でお留守番になっちゃうじゃん…」心配げな表情を浮かべる善逸に呆れながら言葉を返す。