重ねた思い出達から溢れ落ちる涙此処に居ないと分かっていても息を追い求めゆく時計の針が止まったまま呼吸さえも苦しくて白い肌硬く通る夜が過ぎ去る貴方に寄り添う贐をひとつだけ唄いましょう私の小さな弔いを心から唄いましょう残された者の方こそ尸の様だといつか記憶からあの声を忘れてしまう怖さいっそ誰かに押されたらそのまま落ちて逝けるのに夢で逢いたくてされど叶わぬばかり貴方を葬るこの腕を導いてもらいましょう哀しい私を彼(ア)の世へと導いてもらいましょう三途の滸で見えた貴方は冷たく背を向ける私を蝕む暗闇を少しだけ照らしましょう貴方の尊い魂を心から偲びましょう貴方の小さな亡骸をあの黄泉に送りましょう私の小さな告別を心から贈りましょう狐花の咲くお彼岸で貴方を思い出すお墓に参りて 両手合わせて貴方を思い出す