会社勤務を終えた僕は、コート姿で家にたどり着いた。2月の半ばとはいえ風はまだ冷たく、こんな日はエルフさんのお出迎えが楽しみだと思う。 鍵を取り出すのももどかしく、はやる気持ちを抑えて扉を静かに開いた。 しかし部屋の中ではウリドラが狼狽するようウロウロしており、肝心のエルフさんはベッドに突っ伏しているという……どういう状況なのかな。 振り返るウリドラは「助けてくれ」と「帰ってきてしまったか」という表情を混ぜこぜにしており、やはり何だかよく分からない。 ゆっくり首を傾げると、魔導竜は透明な涙をぽろぽろと流してしまった。