毎日雨が鬱陶しいなぁ。
そんな少しうんざりとした気分でサロンの扉を開いたら、鏑木がピアノでショパンの“雨だれ”を弾いていた。
サロンにいるメンバーはそれをうっとりと静かに聴いている。鏑木がサロンでピアノを弾くことは滅多にないけれど、たまに気まぐれで弾くとその演奏力が実感される。私も思わず引き込まれて、立ったまま聴き入ってしまった。鏑木の奏でるピアノに合わせて、知らず知らずの間に体が揺れていた。
鏑木がピアノを弾き終わると、全員が拍手をして讃えた。もちろん私も。上手いな~。なんだかさっきまでの雨にうんざりしていた気分が消えちゃった?もう少し早く来ていれば、最初から聴けたのに、残念。