俺は腹を抱えて笑った。「っはははは、いや、だって、いひひっ!」 こんなん笑うなって方が無理だ。「はー、笑った。いやあ、凄いなお前ら」「だから、何がです。馬鹿にしてるんですか?」「ああ。お前ら、いつもコレで訓練してんのか?」「ッ、ええそうです。まあ貴方には関係のないことですが」「……凄いな。凄まじいわ」 本当に凄い。俺は「何対一でもいいからかかってこい」と言ったんだ。なのに、抱腹絶倒中の隙だらけの俺に対して、誰も攻撃してこなかった。その後だらだらと喋っていた間も、訓練場を見渡すフリをしてあえて背中を向けてみたのだが、誰も何もしてこない。「はぁっ」 俺は溜め息をひとつ強めに吐いて、口を開いた。