この「和のデザイン手法」はある意味でいえば、伝統的な文化と現在、未来を象徴する文化の比較的無理のない融合手段であると思う。長い時間を経て、それでもなお生き残っている文化というものは、現在に於いても通用する価値を持ち続けているから、我々にとって魅力があるのであって、それらをもう一度磨きなおし、再生する手法として、有効なのではないだろうか。
また伝統的な「和」は、そのままの形態で踏襲すべきであるという御意見もあると思いますが、私は「現在を生きているデザイナーの証し」として、やはり、今の時代に合ったデザインの「カタチ」、「素材」、色彩」、「技法」等を探し求めてゆきたい。