白兎は、茶髪に染めた髪を後ろで括くくるポニーテールの髪形をしており、身長はそれほど大きくない。 そして可愛らしい顔つきをしており、明るく人懐っこい性格のため女子からは大人気だ。 話を聞く限りでは、ファッションセンスも良いらしく、今も女子制服を可愛らしく着こなしていた。 そう言えば、男子からもそこそこ人気がある。「――おまたせ」 5分ほどして、白兎が教室から顔を出した。「場所を移そう」 俺がそう言うと白兎は頷いたため、俺達は人気が無いとこに移動する。 俺が白兎に話しかけた目的――それは、俺が知る限り白兎がこの学園で株をしている唯一の生徒だからだ。 白兎とは去年同じクラスだった。 その時に、こいつが株でお小遣い稼ぎをしているという話を聞いた事があるのだ。 と言うか、白兎が株でお小遣い稼ぎをしている事は、結構有名な話だ。 かなり株でお金を稼いでいるらしい。 そして白兎は、一年生の時に俺に優しく接してくれた生徒でもある。 こいつは俺と友達になろうとよく話しかけてきてくれていたのだが――俺がまともに会話が出来なかったせいで、疎遠になってしまった。 しかし、ボッチで根暗な俺に優しく接してくれた事から、こいつが良い奴なのは知っていた。 だから、俺はこいつに隠れ蓑みのへとなってほしかったのだ。「君、本当に変わったよね……。昔は僕・が話しかけるだけでおどおどしていたのに、今では言葉遣いすら荒くなってる。それに、最近では学園の噂の中心だしね」 移動している最中、白兎は笑いながらそう言ってきた。 噂とは、雲母と桜ちゃんの事だ。 俺がどっちと付き合っているのか――それとも、両方に手を出しているのかという噂だ。 当然俺としては耳が痛い。 それに謂いわれもない事だ……。「俺も成長したって事なのかもな……。去年は本当に悪かった」 俺は去年白兎を避けてしまった事に対するお詫びをした。 必要な話をする前に、まずこれは謝罪しておくべきだと思ったからだ。「別にいいよ。まぁ人見知りが直ったって言うんだったら、これからは仲良くしてくれると嬉しいかな」「あぁ、それはこっちからお願いしたい」 俺達がそうこう話しているうちに、学生の姿が見えない所まで移動できた。「それで話って何かな? もしかして――西条さんや桃井さんの妹さんだけじゃ飽き足らず、僕にも手を出しにきたのかな?」 そう言って、白兎がニヤっと笑う。