「ん、さすがは半妖精エルフ。夢に見るほどの愛らしさだ」 もう一度、マリアーベルは瞳を見開いた。 この老人は、本当にどこまで知っているのだろうか、と。 そういうわけで、僕がお風呂から戻ると驚くべき事態になっていた。 皆でくつろぎ、テレビを見て、そろそろ寝ようかと話していたとき、ようやく長耳を露にしていることに気がついたのだ。 慌てふためく様子に少女とおじいさんは笑い転げ「眠そうなのは顔つきだけにしろ」とよく分からないお叱りを受けてしまった。 あれ、おかしいな。いつの間にこの2人は結託していたのだろう。 そのように青森の夜は更けていった。