実際に実家を捨てて、俺の所へ来てしまったのだから。「くっそ~クロ助、他にも色目を使ってるやつがいるぞ」「本当にもう、冗談じゃないにゃ」「いやニャメナ、男達の視線は、どう見てもお前を見ているぞ?」「げっ! 冗談じゃねぇ!」「寝るときは、結界を使った小屋の中で寝た方が得策だな」「旦那、そうするよ……」 それはさておき、重機を使うために、油圧ブレーカーから普通のバケットへの交換作業を手伝ってもらう。 もういっその事、コ○ツさんをもう一台買って、ブレーカー用のバケットを装着した二台体制にするか? 今度、油圧ブレーカーを使う事があったら考えよう。「ありがとうな」「それじゃ、ウチらは油を作るにゃ」「頼む」 獣人達に油の生成を頼んで、俺はパンを齧りながら重機で試し運転をしてみよう。 他にも腹が減った奴には、パンを配る。メリッサも、ゴーレムで魔力を使い果たしたようなので、今日は無理だな。 アネモネとプリムラには、夕飯の準備を始めてもらうために、道具を家の前に用意した。「ケンイチ、少し多めに出して欲しいのですが……」「また料理を売るのか?」 まぁ、プリムラもここじゃ、やる事がないからな。それに目の前には客がいる。 それじゃ、以前使ったワインサーバーとワインも大量に用意しよう。ゴミはまとめてもらって、後でゴミ箱へ放り込めばいい。「それじゃ肉を多めにするか?」「はい」 アイテムBOXからレッサードラゴンの死体を取り出す。「「「おおおおっ!? ドラゴン!?」」」 商人達が驚いてやって来る。「そ、それも売り物ですか?」「いや、こいつの肉を使って、そこのプリムラが美味しい料理を作ってくれる。良かったら食ってくれ。ワインもあるぞ」「なんと、こんな所で、暖かい料理とは!」 俺とプリムラで、硬い鱗を剥ぎ肉の塊を切り出す。昨日のように一回煮て、灰汁の出るゆで汁を捨てた方がいいだろう。 商人達が鱗を売って欲しいというので、売ってやる。プリムラに相場を聞くと、一枚小銀貨1枚(5000円)だ。 硬くて魔法も弾くということで、それに肖あやかって――お守りとしても人気があるらしい「この肉で餃子を食ってみたいな」「解りました作ってみましょう」 挽き肉用に、ミンサーも出して、餃子の皮も大量にシャングリ・ラから購入。 肉に脂身が全くないので、バターやラードの投入はどうだろうか?