それから必死に受験勉強をしてなんとか瑞鸞に受かることが出来た。瑞鸞は学校設備が他校とは比べものにならないくらい充実していて、僕は圧倒されてしまった。
僕の家も公立校に通う生徒達の中ではわりとお金持ちの部類に入っていたけど、内部生達はレベルが違った。そしてその中でもピヴォワーヌと呼ばれる人達は桁外れだった。
しかもこのピヴォワーヌという人達は、入学前から話には聞いていたけれど、学院の権力者で、サロンと呼ばれる独自の部屋を持ち、何をやっても許される、敵に回したら絶対にいけないと言われている人達だった。噂では、逆鱗に触れた生徒は退学にまで追い込まれるとか…。怖いな。同じ学年にも10人くらいいるらしい。目を付けられないようにしないと…。