さっそく塾で梅若君にベアトリーチェをモデルに使いたいとお願いしたら、一も二もなく快諾してもらえた。
「ベアトリーチェのぬいぐるみかぁ。素晴らしい発想だよ、吉祥院さん!」
「そお?」
「うん!あの子の愛らしさをぬいぐるみにして永遠に留めたいって、その気持ちは凄くよくわかるなぁ。ベアたんの可愛さは世界一だからね!しかし困ったなぁ、これで瑞鸞にもベアたんファンが増えちゃうかも?!」
梅若君の犬バカが暴走し始めた。やっぱりほかのひとに頼むか動物園に行くべきだっただろうか…。万が一ブサイクな仕上がりになったら、大変なことになりそうだ。3割増し美化して作ろう。
「それでですね、梅若君。モデルを引き受けてもらうにあたって、ベアトリーチェのサイズと全体写真と部分写真が欲しいのですが、今度持ってきていただけますか?」
「サイズ?ベアトリーチェの体長は32センチだよ。体重は…、ダメダメ!女の子だから秘密ね!バラしたらベアたんに怒られちゃうから!」
「ええ…」