「なんじゃこれは! 本当に草の茎が甘いとは!」「この汁を搾って、煮詰めれば砂糖になるんだよ」「なんと! そなたは神か?!」 リリスが目を見開いて、とんでもないことを言い出した。「聖騎士様!」 続いて、アマランサスが俺に抱きついてくる。「あ~、なんなんだよ! 離れろ、アマランサス」「嫌じゃ! ぎゃぁぁ!」 アマランサスが、地面で転がっている。「なんなんだよ、お前は! 命令取り消し!」 呆れて、彼女を抱きかかえると身体をなでる。痛みを取るためだ。「はぁはぁ……ふわぁぁ!」「私もぉ!」 今度はアネモネだ。「もう、こら! いい加減にしないと怒るぞ!」 皆がさっと離れた。「ケンイチ! 黒蜜が取れりゃ、酒だってできる!」「サトウキビから作る酒ってなんだっけ?」「ラムだよ!」「ああ、角が生えてて、虎縞のビキニ着てる……」「その通りだっちゃ! って違う!」「ドワーフが来てくれれば、蒸留器も作れるかもな」「おおっ! 美味い酒がないなら、自分で作りゃ飲み放題ってわけだ!」 その話にニャメナが乗った。「アキラの旦那。その酒って美味いのかい?」「ああ、美味くて、強い! ドワーフも喜ぶだろう」「美味くて強い酒を作るって話しなら、ドワーフたちも協力すると思うぞ」「多分な……中々面白そうだな」 アキラがやる気を出している。