凛はどこか自分を追い詰めるような表情で下腹部を撫でながら決意を込めたような表情で言いきった。 ちょっと気合いが入り過ぎかな、という印象は感じたけど、それでも彼女の決意と覚悟はすごく伝わってきた。それだけ、支えてくれた友人たちへの感謝の気持ちが大きいってことなのかもしれない。 私が無言でじっと見つめていると、その視線に気づいたのか、凛も自分がちょっと熱の入った事を言っているのに気付いたのか、少し恥ずかしそうに顔を赤くした。「あ、で、でもね。みんな揃って『凛が男性恐怖症を克服するまで私たち彼氏を作らないから』とか言うのよ」「そうなの?」「そうなのよ。それも『私たちに彼氏がいないのは、決してモテないからじゃないの。凛のせいなのよ』って」「ふふっ、そうなんだ」「酷いよね、モテないのを私のせいにしちゃうんだもん」 怒ってる風に言おうとしているんだろうけど、照れ隠しだというのはすぐにわかる。彼女たちも凜があまり深刻に受け取って欲しくないと思ってそんな事を言ってるんだろうし、凛も彼女たちの言い分が照れ隠しで言っていることはもちろんわかってるんだろう。 素直に彼女たちが大好きだって言えばいいのに、急にツンデレっぽくなるから私は思わず吹き出してしまった。「どうしたの、絢?」「ん、ちょっとね。こういうのもツンデレって言うのかなって思って」「ええっ、ツンデレって、違うわよっ!」 私がくすくす笑って、凜が苦情の声をあげていると、その様子に気付いた三人の中の一人が私たちに向かって声をかけた。「あーっ、また凛が私たちの悪口言ってる~。凛ったら、ひ~ど~い~」「いっ、言ってないわよっ」