「そろそろ、1人でお風呂に入れるようにならなきゃな」「や!」 俺とアネモネが湯船に浸かっていると、裸になったプリムラが内股になって胸と股間を隠して、モジモジしている。「プリムラ、隠してないで風呂に入ったら?」「だ、だって恥ずかしいですし……」「それじゃ、プリムラだけ1人で風呂に入る事にする?」 俺にそう言われて覚悟を決めたのか、プリムラがもう一つの湯船に脚を入れた。彼女は何回かこの風呂に入っているので慣れたものだ。「こちらの風呂にも上り台を作らないとなぁ――」 風呂の最後は、ミャレーにお湯をぶっかけまくって泡を流して終了。 風呂あがりは、ジェットヒーターで髪の毛を乾かすのもいつもの光景だ。 だが、その光景の中にも金髪の女が1人増えた。 ------◇◇◇------ ――次の日。 俺はアイテムBOXに大量に入っている熊肉の食い方を、朝から模索していた。 先ずはカレーだろう。 叩いた肉を牛乳に一晩漬け込み、油で炒める――それをカレーにしてみた。 そして試食――。「ふむ……いいんじゃね? 確かにクセはあるが結構美味いぞ」 これは、アイテムBOXへ入れて保留にしておく。女性陣が苦手のようなら俺の飯にすればいいからな。 続いて、肉を叩いてハーブとスパイスを摺り込み、焼き肉用はブランデーに漬け、煮込みならワインに漬ける。 肉をマリネしている間に畑仕事をこなす。 牙熊によって、かなり荒らされてしまったが半分ぐらいは何とか無事だ。無事な苗を集めて植え直した。 畑仕事の後、料理を再開。 ブランデー漬けはステーキにして、ワイン漬けはポトフにする。「おお……これは上品かもしれん――実に洋風料理だ。それなりにクセはあるが普通に食える味だな」 時間がある時に大量に漬け込みを作ってアイテムBOXへ入れておけばいい。 とりあえず夕飯に、出来たカレーを3人に食わせてみた。「美味しいよ!」「美味いにゃー!」 アネモネとミャレーがカレーに、ぱくついている。2人には熊カレーは評判が良さそうだ。 しかし、カレーばっかり食っててよく飽きないな――と、言いつつ俺も食ってるが。 やはり、異世界でもカレーは正義か。