「可能かどうかと言われたら、可能だったんでしょうね。実際にそうやって見つけたんです。まあ、運が良かっただけのことかもしれませんが。もともと魔法使いの皆さんが使っている呪文も、なにか似たようなリズムを持つ言葉の羅列なんじゃないですか?」「確かに、呪文は……発声文字数が同じようなものが多いし、似たような語感がある……」 セキさんは、そういながら、顎に手を置いて、私が言ったことを一言一言考えるように頷く。「呪文については、我々も、まだ何も分かっていない。魔法使いの中でも、読める呪文と、読めない呪文が分かれていて、検証ができなかったのもあるが……。確かに、名の組み合わせで、呪文を見つけ出すことは出来るのかもしれない……」