「蛇にゃ?! どこにゃ?! どこどこにゃ?!」「まてまて、落ち着け。蛇に気をつけろ――て話だよ」「ふにゅ~」 ダリアの森にいた時から知っていたのだが、獣人達は蛇が苦手らしい。彼女だけではなく、男達も蛇が苦手だった。 それから、しばらく草を掻き分け掻き分け、何か探しが続く。「お~い、あったか?」「無いよ」「無いにゃ~」「くそ、草を刈ってみるか……そうすりゃ一目瞭然だろ。お~い! 草を刈る魔道具を使うから、近くに寄るなよ」「うん!」「解ったにゃ!」 アイテムBOXから草刈機を出して、エンジンを始動する。念の為に繰り出し式のナイロンカッターにした。 紐をぶん回しして草を刈るわけだ。ここら辺の草は柔らかいので、これでも十分に役に立つ。 バリバリと、けたたましい音を立てながら、一面の草を刈っていく。 この刈り倒した草は肥料に使えるので、アネモネとミャレーに束に纏めさせる。 そして1時間程、草を刈りながらついに見つけた――高さ50㎝の石の像だ。トーテムポールっぽい。 だが、人がモチーフではないな――多分、フクロウのような猛禽類がモデルだと思われる。「これかにゃ?」「多分な」「何が出てくるのかな? わくわく」「指輪をこいつの目に入れればいいのか。多分、指輪に小さい魔石が入っていて、鍵として反応するのかもしれない」 とりあえず像の目に開いている穴に、指輪を嵌める……すると、像が台座から後ろに動き始めた。 ほう、まるでRPGのお使いイベントだな「おおっ! なんか、ハイテクだな。これを使って自動ドアとか作れそう」「ハイテク? 自動ドア? て何?」「え~と、手を使わずに開く扉だよ」「あ~、そういうの聞いた事があるにゃ~。魔導師の家とかであるとか、にゃんとか」 やっぱり、あるのか。考える事は皆、一緒だな。 像がズレて開いた黒い穴の中を、アイテムBOXからLEDライトを取り出して照らす。棒で突いたりもしてみた。 罠があったりしたら、大変だからな。「大丈夫っぽいな」「ケンイチは心配性だにゃ」 ミャレーの話を聞き流しつつ、黒い穴に恐る恐る手を入れる。中にあるのは――箱? 縦に入っていた、箱らしき物を引っ張りだしたが、出てきたのはやっぱり茶色に塗られた箱だった。 結構重い……。「この茶色はなんだ?」 ミャレーが臭いを嗅いでいる。「多分、樹液を乾燥させた物にゃ」「松脂みたいな物か……」「にゃ」 多分、土の中に埋めている箱を湿気から守るために、塗られた物と思われる。 アイテムBOXからナイフを取り出して、樹脂をガリガリと剥がしていく。