「くっ、殺せ」 くっころ、キター! でも、男かよ! くっころは女騎士だろ。男のくっころとか誰得なんだよ。「それじゃ、俺の言うことは何でも聞くって事だな」「……」 黙っているということは、その通りなんだろう。だって、殺されてもいいって事なんだからな。「それじゃ、俺のやる事に口を出すな。何もするな」 戦意を喪失したもう一人の騎士と、煩うるさいメイド達、そして役人達にも約束を徹底させる。 もう本当に、働き者の無能程、恐ろしい物はない。 例えば、5日で終わる仕事があるとする。やり方を工夫して皆で頑張れは3日で終わるのに、それが1週間~10日と、いくらでも無駄に増えていくのだ。 ダリアではかなり優秀な人々が多かったので、あれがこの世界のデフォルトかと思っていたのだが、そうではないらしい。 あの領は、かなりまともな部類で、プリムラもアスクレピオス伯爵を高く評価していたので、そういう事なのだろう。 そりゃ、クロトンみたいな役人が蔓延はびこるわけだ。 アイテムBOXに刀を収納すると、鼻息を荒くした夫人が、いきなり俺に抱きついてきた。「ケンイチ殿! 其方の強く逞たくましいたぎる物で、私を貫くのだ! ハァハァ」「どこが、なんでそうなるんだ!」 夫人を引き離そうとするのだが、意外としつこい。「あ~やっぱり、こうなるよな」「思った通りにゃ」「む~!」 獣人達が呆れているのだが、アネモネは俺を睨んでいる。「解りました! そんなに仰るのなら、相手になって差し上げましょう! もうたっぷりとな」「あ……」