店舗デザインを進めるにあたって、最初にその店舗区画がある「場」の周辺状況を適格に把握しなければならない。すなわち地域特性、立地条件を明確に認識すれば、店舗の存在意義、地域の中での位置づけを適格につかむことができる。その結果デザインの骨格をより絞り込むことが可能になる。どのような年令層の人が、何を目的として、どの程度の人数の方々が、どちらの方角から流れてくるのか、その時、この店舗区画はどのように見えてくるのかを、利用者側の目線で考えることが大切である。ややもすると店舗側、経営者側にとって効率の良い店舗を意識するあまり、このお客様側からの見え方、目線をおろそかにしがちである。