「……そんなの、私に選択肢なんてないじゃないですかぁ~。分かりましたよ、協力しますよ~」むくれた私に彼女は申し訳なさげに微笑み、ありがとうと呟いた。きっと私が断らないことを予測していたに違いない。いいです、そっちがその気なら私にだって考えがあります!きっと兄さんは彼女を追うはずです。記憶がなくったって兄さんの彼女に対する執着は、はっきり言って異常ですからね。その異常を本人たちがどこまで理解しているのかは分かりませんが……。だから、二人が再会するその日まで、私が彼女とその子を守りましょう。そして、彼女は兄さんに見つかって派手に怒られればいいんです!でも、私は兄さんにだって腹を立てているんですよ。彼女の願いは前世から変わらない。その暗い影にいつになれば気が付くのやら…。だから、兄さんの手助けなんてしません!自分の力で彼女を見つけてください。待ってますからね!