楽しんでくれると嬉しい。 寂しがったり不安になったりしなければ良い。 いつも友達がいて、今日は良い一日だったと思いながら眠りについて欲しい。 そう考えの伝わる笑みは、ひょっとしたら過去の生い立ちが影響しているかもしれない。彼こそが最も、そのような暮らしを望んでいたというのに。 いや、だからこそ、か。 トクンと胸が鳴るほど、彼の言葉には意味があり、そして強い望みそのものだ。 シャーリーもまた歩みを止め、彼の言葉を受け止める。 なにかしてあげられることは無いだろうか。そう彼女の青空色の瞳は揺らぎ、女神候補はゆっくりと両手を彼へと差し出した。