隣に大切な家族がいて、当たり前のように笑いあうえる毎日があって。それがずっと続くと思っていた。永遠に。幸せが壊れる時は、血の匂いがするんです、そう呟いたのは鬼になった妹をつれた、竈門だった。思わず顔を見てしまったけど、その時の表情はとても悲しいものだった。「裕福な暮らしではなかったですけど、俺は家族と過ごした時間がすごく大切だったんです。みんなの笑顔が大好きで…だから、あの時家族が鬼に襲われてたのに俺は1人布団で寝ていたのが、今でも許せない。だから…禰豆子だけでも助けたいんです」悲しそうに、でも意思の固い目でそう言葉を紡ぐあいつに何も言えなかった。そう…幸せが壊れる時は、必ず血の匂いがする。壊れる時にする色はいつだって赤い。