最終的に隼人に渡した指輪、合計8個は殆ど変わらない能力になった。まあ、材料が同じだから当然といえば当然なのだが、デザインや好みで喧嘩しないように全部同じデザインにしたのだ。隼人には申し訳ないことに同じデザインの指輪を4つも付けてもらう事になるのだが、まあそれくらいは我慢してくれ。一応効果は加算されるらしいしな。ただし、同種の効果はつければつけるほど徐々に効果が薄くなるとの事。そりゃそうだ。攻撃力大上昇4つで四倍ダー!とかになったらアクセサリーを付けたもの勝ちである。そのあと、風呂上り美女達の火照って赤みがかった身体を眼で堪能したので、客間へと案内をして大人しく就寝することにした。そして翌日、今日はアイナ達が材料収集から帰ってくる日なのだが、明日旅立つのでアイナ達の分も含めて準備をしようと思う。話を聞くと、オークションにアクセサリーを出品できるかもしれないとのことで、いくつか隼人から貰った高級素材からアクセサリーを作って持っていくことにした。ただし、一点で出すよりはまとめて出した方が良いらしいので大体は贋作マルチコピーで作った品々である。その中に元となる高いアクセサリーが一つだけあるにはある。どんな人物が買うのか気になったのだが、騎士団長などが部隊にプレゼントする際や、新しくアクセサリーを取り扱う商店などが纏めて買い上げるらしい。とにかく、もし出品できなくてもいずれ売れるから損にはならないので作ってみた。そして早朝。俺は一人朝早くおきると朝市に足を伸ばすことにした。……はずだったのだが、「ねえ。こんな朝早くにどこに行くの?」「えっと、朝市があるって聞いたから見に行こうかと思いまして……」誰も起きていないと思ったので、突然話しかけられたから敬語になっちゃったじゃないですか。というか、まだ日も上がりきってないのによく起きましたねレティさん。「そう。じゃあ付き合ってあげるわ。暇してたのよ」「何も面白くないと思うぞ?」「いいのよ。ちょっと話したかったしね」「じゃあ行く?」「ええ。行きましょうか」とのことで、今回の同行者はレティ嬢になりました。一応隼人に書置きを残してから出発する事にする。逢引だと思われたらかなわないからな。『朝市に行ってきます! イツキ』『目が覚めたからついてく レティ』これでいいだろう。うん。大丈夫なはずだ。朝市と言っても北地区の商店街で早売りをしているというだけではあるのだが、思った以上に人が多い。「へえ。朝市って結構人がいるのね」「そうだな。俺もはじめて来たんだけど結構人が多いな」夏と冬に行われる同人誌イベントに比べれば当然の如く少ないが、結構な人の数だ。