やっぱり!
やだあっ!気持ち悪いっ!怖いっ!うるさいっ!
左斜め後ろでジージー大音量で鳴き続ける蝉をどうにかしたくても、大きさが大きさだけに手で触りたくないっ!トンボは触れても、蝉はムリ!
慌てて委員長が私の頭に手を伸ばそうとするけれど、高速で動く羽に威嚇されて躊躇した。私も必死で頭を横にブンブン振って落とそうとしたけれど蝉はびくともしない。頭を振ると蝉の本体が目の端に見えて全身に鳥肌が立った。気持ち悪いっ!怖いっ!うるさいっ!ぎゃーーーっ!
もう私はパニックでただひたすら蝉を落としたいと、連獅子のごとくグルングルンと頭を振り回した。離れてーーー!