だが、ギルドへ顔を出すと出来上がっていると言う。「それじゃ金が金貨3枚(60万円)と、銀貨1枚(5万円)だ。それと、魔石だな」 男がくれたのは黒い石。滑らかでツルツルしている。「魔導師を雇った分は?」「ちゃんと引いてあるぜ」「そうか、ありがとうな」「また、大物を頼むぜ」 こいつの給料は基本給+従量制らしい。つまり大物が多いと、もらえる給金が増える寸法だ。 ギルドを出て通りを歩き家路を急ぐ。すぐに辺りが暗くなってしまう。 だが、いきなり後ろから腕を掴まれた。「見 つ け ま し た よ ~」 まるで地の底から聞こえるかのような声に振り向くと、そこには白いブラウスと紺色のロングスカートの女性が立っていた。 少々やつれて、金髪がボサボサになっていたが――。 それは、マロウ商会の娘――プリムラさんだったのだ。