昼下がり学園の廊下……対峙する摩穂と理英。
厳しい視線を投げ掛けられている理英。
すれ違いざま発せられる摩穂の切ない思い
「……ゆうのこと、考えてっ」
響き続ける摩穂の言葉から逃れるように歩き去る理英。
訝しむ学生を気にすることも出来ずに必死の理英。
「……こんなに好きなのに……こんなに……辛いッ……」
彩華の言葉が突き刺すように響く。
「絶対に報われないよ……」
全てを振り切るかのように必死にそれを打ち消す理英。
「そんなこと……ないっ」
必死であるがゆえに理英の思いは大きくなりすぎて…………
そして、思いの大きさに反応するかのように摩穂のカラダは悶え苦しみ、
それを優しく抱きしめる裕治であった……