川崎さん(以下、川):婚外恋愛と聞いて思いついたんですが、女性向けの風俗ってないんですか?
一徹さん(以下、一):まだないんです。あったとしても、ホストクラブや出張ホスト、でも女性も誰でもいいってわけじゃないですからね。男性は視覚的に興奮できればOKって感じなんですけど、女性って性欲のツボというか、キュンキュンするツボがものすごくたくさんあるらしいんですよ。なかなかビジネスとして成り立たないんですよね。でもあった方がいいと思います。
川:ですよね、旦那さんが性欲の強い人で、奥さんがもう風俗行ってくれってご夫婦はたくさんいると思うんですよ。でも、私の知り合いの夫婦は奥さんの方が強い。そうなると、彼女には受け皿がないじゃないですか。彼女は旦那さんとのセックスで、愛情の確認をしているんです。そうなると彼女の場合は風俗では満たされない……難しいですね。
一:単純に肉体的な快楽だけがあればいい、というわけじゃないですもんね。精神的な要素も強く、相手があって成立することですから。
川:彼女は結婚10年選手なんですが、週に1回だけの日があったときに「旦那が浮気してる!」って。
一:いやいやいや(笑)。それじゃあ旦那さんが折れる形で折り合いをつけてるんですか?
川:毎日か週1回かの折衷案で、週3回になったらしいです(笑)。
一:それは旦那さんの愛が相当深いですね。お互いそれでうまくバランスをとってるんですよね。だから婚外恋愛は最終手段として、お互い努力していくしかない。別れるという選択肢もあるけど。アメリカとかだとパッと別れちゃうんですよね。
川:でも日本人って、そんなに性が大事じゃない人たちもいっぱいいるじゃないですか。その人たちにとっては、性の不一致があるという理由だけで離婚するという感覚はあまりないでしょうね。
一:あるコラムニストの方は、旦那さんに対して不満はまったくないけど「男性として見ることができなくなった。自分が女性としてときめかなくなった。それが自分としてはすごく嫌」という理由で離婚したそうです。
川:でも、結婚したらときめかなくなるのはあたりまえですよね?
一:でもそういう自分が許せないって。見てくれない旦那も許せないし、見てもらえない自分が許せない。
川:そうすると、パートナーをずっと変え続けるしかないですよね。
一:結局そうなんですよね、子どもも社会が育てるという受け皿ができてないから、大変ですよね、本当に。