「へぇ、王都まで」 前に来た時と同じように、女の店主は大きく胸の開いた派手な色のワンピースを着ている。「ちょっと、どのぐらいで帰ってくるか解らないんだよ。ローブと服が出来ても、置いといてくれるかい?」「よろしゅうございますよ」「保管料が必要なら金を払うよ」「いいえ、あれだけ上等なローブと上着の縫製で、料金も過分に頂いてますので、大丈夫でございますよ」「それじゃ、よろしく頼む」「お任せください」 店を出ると、再び大通りをノロノロ運転だ。そして人混みを通り抜けて、東門をくぐり抜けた。 とりあえず、この前に用水路の工事をした場所を抜けて、先ずは隣街アキメネスへ向かわなければならない。 隣街までは約200km――安全運転で時速60kmぐらいで走っても、3時間ちょっとで着くから、昼前には到着するな。