「そのあたり中学生だな……いや、なんでも無いんだ。ありがとう、マリー」「いいえ、礼を言う必要はないの。私にとって当たり前のことで、これからも変える気はさらさら無いわ」 なんとも頼もしいお言葉だ。半妖精ともなると僕の不安なんて簡単に掻き消してしまうらしい。「どうやら僕らはお互い初めて同士らしいね。まあ、これからも初めてのことを開拓して行きましょうか」「ええ、そうしましょう。あなたと探検するのはとても好き。それと、また一緒に苺を食べましょ」 うん、いまそれを言うのはどうなのかな。つい先ほど一緒に味わったばかりなのだし、思い出して互いにカーッと顔を赤くさせてしまうじゃないか。 そそくさと立ち去ってゆくエルフに、僕はブクブクと湯船へ沈んでいった。 ほんと、うちのエルフさんは魅力的すぎて困る。 頭のなかは彼女のことだらけになりそうだよ。