昨日は夢の世界で食事を済ませたので、朝食の準備は必要無い。すっきりとした目覚めを楽しむべく、紅茶を用意するだけで良いだろう。 そう考えると、夢の世界は食費としてもプラスの効果が出てきた気もするな。ウリドラはともかく我が家のエルフさんは働き者なので、実は家計的にも生活的にも助けられている。 紅茶を淹れて振り返ると、彼女たちは今日の服装について相談をし合っており、まるで仲の良い姉妹のようだなと僕は思う。「みんな、今日はお出かけをするから、秋のファッションは早めに決めるんだよ」「はーーい」 笑い混じりの声を返されて、つられるよう僕の頬も緩む。エルフと竜がまったく同じ表情で返事をしてきたら、誰でもきっとこんな顔をしてしまう。 そのように、僕らの休日は始まったわけだ。