何度も何度も私を甚振ってくださる。今まで私が摘んできた儚き命たちの分だけ私を躾てくださる。痛みを、苦しみを、生の実感を与えてくださる。 主様は、帰っていってしまった。しかし私には分かる。去り際のあの玲瓏たる目は間違いなく「お前を逃がさない」と仰っていた。主様は必ずまたいらっしゃる。そしてまた私のお世話をしてくださるのです。 嗚呼、なんと素晴らしいことでしょう。願わくば、願わくばどうか、主様と共に生きたい。血湧き肉躍る死闘の末、この世で最も美しく尊いその手で私の首を刎ねていただきたい。神よ、この相反する二つの願いをどうか叶えてほしい。 初めて恋を知った少女のように、妄想が溢れて止まりません。主様、主様、主様……いつか、お名前を教えていただきたい。あわよくば、私に名前を付けていただきたい。そして、その手で、この首に……