ドワーフには酒が一番 デミウルゴス様からの困ったというか無茶ぶりなお告げのことを、みんなに話そうか迷ったけど、デミウルゴス様が暇なときでいいっておっしゃっていたのもあって、とりあえずは保留ということにした。 なにしろ今はやることが多い。 それをこなしてから、どうするか考えればいいだろうという結論に至った。 まぁ、先延ばしとも言うけどね。 とにもかくにも、やることをやってからだ。 まずは予定していた風呂の拡張工事。 今日は、約束していた工事業者に下見に来てもらう日。 門番担当のタバサとペーターにはその旨を伝えて、工事業者のブルーノさんが来たらここに案内するように言ってあるから大丈夫だろう。 フェルたちと朝飯を済ませて、食休みのコーヒーを飲みながらまったりしていると……。 コンコン―――。「ムコーダさん、工事業者のブルーノさんが来たよ」 玄関からタバサの声が。「はーい、今行くよ」 玄関を開けると、タバサとペーター、そして小さいが筋骨たくましい髭もじゃのドワーフが3人並んでいた。「工事をお願いしたムコーダです。今日はよろしくお願いいたします」「おう。儂がブルーノだ。こっちこそよろしく頼む。今日は下見ってことで2人ほど連れて来た」 ブルーノさんたちを「どうぞ」と家の中へ招き入れる。「それじゃ、ムコーダさん。アタシらは仕事に戻るよ」「ああ」「アンタ、行くよ」「ん」 一仕事を終えたタバサとペーターが門の方へと戻っていく。 その二人の姿を見送りながら「んん?」と思う。 ……なんか、二人の距離が近くね? 俺は首を傾げるも、今はそれどころではない。 ブルーノさんたちの相手をしなければ。「それでは早速ですが、風呂場へ」