それに2人にはまだ内緒だけど、もうすぐお盆時期が待っている。土日祝日をはさんでの6連休という、まさに夢のような期間だ。 青森にはこのあいだ帰省したばかりだし、今回は好きなところへ遊びに行って構わないだろう。「じゃあこれで大体決まったかな。夜は古代迷宮第三層を趣味で攻略、そして昼間は旅行の準備。2人とも異論は無いかな?」「おーーっ!」「にうーーっ!」 そのように夢の世界で初めてとなる空旅は、とてもにぎやかなものになった。 オアシスへの道程は、前なら汗だくの歩きづめだったけれど、こちらはほんの1時間足らず。速度を上げれば、その半分以下で着いてしまうかもしれない。 冷えた飲み物といい、後ろから上機嫌そうに聞こえてくる鼻歌といい、僕にとっても非常に楽しいものだ。 いや、夢の世界というのだから、これくらい快適でないといけないか。