――次の朝。 目が覚めたアネモネが怒っている。「なんで、私と寝てたのに、プリムラと一緒に寝ているの?!」「あらアネモネ――貴方は大人なんだから、1人で寝た方がいいでしょう?」 プリムラはそう言って、俺に裸のまま抱きついてきた。2人して、この格好で寝袋に入っていたら、そりゃ怒るかも。「それじゃ、私も大人だから、裸でそれをする!」「それは、もうちょっと大きくなってからな」「ズルい!」「だって、大人はズルいんだろ?」「むむむむ!」 一応、アネモネにも謝る。あまり弄ってグレてしまったら困るからな。「ふぁぁぁ~全く、2人がやっている横で寝ているのはキツイぜ」「全くにゃ」 耳の良い、獣人達はやはり気がついていたようだ。「にゃー」 テントの入り口からベルが入ってきて、俺の身体にスリスリをしてくる。「はいはい、腹が減ったんだな。わかったよ」 朝の準備はしてないので、またシリアルとシャングリ・ラのパンで良いか。 スープは――プリムラの売り物の残りがある。なんといっても、レッサードラゴンの肉が腐るほどあるからな。 この死体も、どこかで内臓を抜いて冷やしたいんだがなぁ。 まぁ、アイテムBOXへ入れておけば、時間はほぼ停止しているんだから、傷むことはないのだが……。 皆で朝食の準備をして、食事を始める。 騎士のミレットは、このままトンボ返りするらしい。