「ローゼマインは王族から望まれるほどの魔力を持っている。目指すための目標に据えるのは良いが、メルヒオールが同じことをするのはまだまだ無理だ。ローゼマインと同じにしようとして自分を追い詰めぬように気を付けろ」 貴族院で魔力圧縮を学び、魔力を増やすことで段々とできるようになることだ、と養父様はメルヒオールを諭す。「この一年間、ローゼマインは神殿業務、印刷業務など、これまで抱えていた仕事を引継がなければならぬ。その中で、新しい生活の準備も整えるのだ。かなり大変なことになる。ローゼマインをできるだけ助けてやってくれ」