ご主人様……好きな人って、いるのかしら……?
個人的にっていうこと?
まあ……そういう意味で受け取って貰って構わないわ……で、どうなの?
うーん、メイドみんなのこと好きだけど?
そうなの……
それがどうかした?
いえ、もっと特別な何か……お気に入りの子が居たりとか、そういうことは無いのかしら?
お気に入りかぁ……
そうよ……居るなら、少し教えて欲しいわね……駄目かしら?
それとも、アタシが何番目なのか……それを教えてくれても、別にいいのよ……?
えっと……それは、その……
ご主人様は正直ね……答えられないのかしら?
はは……
それで、アタシは何番目なの?
ぅ……
答えてくれるまで、繰り返し聞いてみようかしら?
は、はは……い、一番、かな?
本当かしらね……? ひょっとして、適当に答えてたりしない?
そんなことないよ。
そう……ふぅん、一番なのね……
うん。目の前に可愛い女の子がいるのに、それ以外の答えなんて選ぶはずないよ。
……それって、嫌味なのかしら?
え?
……もういいわ。はぁ……ご主人様に聞いたのが、間違いだったようね。
あ、いや……
時間の無駄だったかしら……?
そう言って[HF]は立ち去ってしまった。
……俺のこと、気になってるのかな?