次の日、早速第一報が届いた。『入寮初日にローゼマイン様は新しく寮に入った本棚に感激し、好きに扱って良いと言ったヴィルフリート様に最大の感謝と好意を見せました』 ヴィルフリートの文官見習いイグナーツが送ってきた報告書がこれで、シャルロッテの文官見習いマリアンネは、『一年生の歓迎の場で、本棚の使用方法に関する注意を行うことがローゼマイン様にとっては挨拶に含まれるようです。シャルロッテ様が困惑しつつ、訂正していました』と書いてある。「すでにわかっていたことだが、予想以上にローゼマインの常識が貴族の常識と乖離しているな」