『ピピピピ、ピピピピ、ピピピピ・・・」目覚ましが鳴っている。起きなければ。目を開け、皐の方を向くと、すでに起きていた皐と目が合う。「おはようございます。朝ですよw」ニコっと笑い挨拶をする。「あ、おはよう。起きてたら、起こしてくれれば良かったのに・・」「うふふっ。社長の寝顔、可愛かったですよw。」「や、やめてくれw・・恥ずかしいわ」本当に新婚さんの様なやり取りだ。「さあ、支度しよう。他の従業員に見られたら、何を言われるか・・」「私は見られても、全然平気ですよw」皐が私を揶揄からかう。準備が整い、皐を送って行く。家に着いて皐を降ろす。「社長、色々御面倒かけてすみませんでした。もう、大丈夫です。でも、たまに『お泊り』しても良いですか?」私は即答で「ああ、勿論。任せてくれw」「・・社長、ありがとうございます。楽しみにしてます・・・じゃ、工場で」皐は家の中に入っていった。私もアパートに戻り着替えていこう。皐の娘さんの事は、もうあれこれ言うのは止そう。皐が出した答えだ。それに、自分の中で区切りを付けたのだろう、最後の『大丈夫』から想像できる。私は皐の力になれたのだろうか?