クリスティーナがより客観的に判断できる確かく認にん手段を提示する。「は、はい」 フローラが恐る恐る頷いて――、「じゃあ、いらっしゃい」「はい……」 二人は互いに近づいていく。「じゃあ、嗅ぐわよ」「お願いします」 フローラが頷くのを確認して、クリスティーナが首筋に顔を寄せる。しかし、すんと鼻を動かしながら脱衣所の扉とびらに視線を向けると、タオルを手にしたリオが立っていて――、「ア、アマカワ卿!?」 クリスティーナが素すっ頓とん狂きような声を出す。その一方で――、「…………ひゃ、くすぐったいです。お姉様。へっ、ハ、ハルト様!?」 こそばゆそうに身体を震ふるわせるフローラ。クリスティーナの声でリオが戻もどってきたことに気づくと、あわあわと慌あわてふためいた。「えっと……、お待たせしました」 と、リオはややバツが悪そうに言う。すると――、「こ、これは、違うんです!」「は、はい、違うんです!」 などと、上ずった声で慌てて弁明する王女姉妹。「……ええ、承知しております」「しょ、承知とは……。な、何をおわかりなのでしょう?」「お二人の仲がとてもよろしいのだな、と」 リオが微笑ましそうに答える。「う……。違、わないのですが、お、お恥ずかしいところをお見せしました」 クリスティーナは顔を真っ赤にして俯うつむく。フローラも同じく顔が真っ赤で、こちらは完全に硬こう直ちよくしていた。