本当に自分の息子なのだろうかと、善逸はしばしば首を捻る。いや、自分が腹を痛めて生んだのだから自分の子であることは分かっているのだが…。間違いなくもう一つの遺伝子が強すぎるのだ。かろうじて残った自分の遺伝子が現れたのは瞳だった。自分と同じ黄色い瞳。―おいおい、いい加減泣きやめよ。ったく、しょうがねぇな。―!!!ちょちょちょっっと、なに人の目舐めてんですか!!―あ?蜂蜜みてぇで甘ぇかと思ったんだよ。―んなわけないでしょうが!遠い昔の懐かしく甘い思い出。最近になってようやく、あの頃のことを泣かずに思い出すことができるようになってきた。ここまでくるのにだいぶ時間がかかった。本当に自分の未練がましさが嫌になる。