結局。 な――――――――んもなく、初めてのラブホ、終了。 まだ告白すらしてないのに何かあったら、それはそれで困るけどな。 当然だが延長などするわけがあるか。 お金払って、財布の中が少し軽くなったが、まあ仕方ない。 次の小遣い日までどうやって過ごすかが課題だよ。オヤジに殴られた分の慰謝料請求するかな、マジで。 そして退出。「……な、なんか、出る時って入るときより恥ずかしいですね……」「まあ確かに」「で、でも、慣れないとならないですもんね……」「……なんで?」「だ、だって、これから何度もここへ来ることになると思いますから」「……は?」「あ、でも、お金の問題も解決しないとならないですよね……わたし、今日から節約生活します!」「……あ、そうだね……」 適当に返事してしまう。覚悟はまだない。 さすがにイチャイチャしつつラブホ出るのもアレなので、琴音ちゃんと少し離れて並びながら、すだれみたいな何かをくぐり抜けた。 すると。「お、おまえらぁぁぁぁ!!! どこから、どこから出て来てやがる!!! 何してやがった!!!」 残念イケメンと化した池谷ヒロポンに見つかり、詰め寄られた。怒り心頭の様子だが、顔は青ざめている。琴音ちゃんが俺にやられてそんなに悔しいか。 やってないけどざまあみろ。 しかしこいつ、鼻にティッシュ詰めてまで、未だにこのあたりうろうろしてたんかよ。しかもあれから二時間近く経ってるんだけど。琴音ちゃんに対してすごい執着してるな。「必死すぎて草生えるわ。見りゃわかるだろ」「み、緑川ぁぁぁぁ!!!」「様をつけろよ鼻ポン野郎。察したか。察したよな。ならあきらめてとっとと消えうせろ。そして琴音ちゃんに二度とつきまとうな」 右手をシッシッと追い払うように動かす。琴音ちゃんも頷く。池谷は歯ぎしりする。「ぐぬぬ」 現実で『ぐぬぬ』とかうなるやつ初めて見た。美味〇んぼに出れるぞ喜べ。佳世を寝取っていい気になってた報いだわ。 驕る平家は久しからず、ってな。ねぇねぇ今どんな気持ち?「……う、嘘だ! 認めない、緑川が琴音とやったなんて認めないぞぉぉぉ! 琴音とやれるのは俺だけだ! もう俺には琴音しかいないんだ!」「……んあ?」 うなった後に何やら脳みその思考回路がショートしたらしい。まーた意味不明なおっぱい星人語をしゃべってやがる。 琴音ちゃんはもう池谷の彼女じゃないっつーに、こいつをここまで突き動かすのは何なのか。