「ベッドで寝ないのか?」「ケンイチと一緒にいるの」 焚き火の前でアネモネと一緒に横になるが、ゴツゴツして具合が悪い。 一緒に入れる寝袋があればいいんだが……そうだ、車内泊をやっていた連中がエアマットを使っていたな。 早速シャングリ・ラで検索する。収納する時はくるくると丸めてあって、使う時には空気を入れるやつが売っている。1個4000円ぐらいだ。 それに、アイテムBOXに入れるなら、一々空気を抜かなくても大丈夫だ。「ポチッとな」 丸まったエアマットが2つ落ちてきたので、そいつを開いて口を付けて空気を入れる。 女の子でも、なんとか空気を入れられる。空気が入れ終わったら、マットを2つ並べて、アネモネと一緒に寝転んだ。「こいつは結構良いかも」 コンパネを敷くよりはいいかもな。柔らかいし。「旦那ぁ、そんな良い物があるなら、俺達にも貸してくれよ」「にゃー」「おお、そうだな」 追加で、エアマットを2つ購入。獣人達の肺活量なら、あっという間にマットが膨らんだ。 そいつを地面へ敷くと、獣人達も寝転んだ。「へへっ、こいつはいいぜぇ!」「だにゃ~」 それを見ていた俺の所へ、マットを持ったミャレーがやってきて、俺とアネモネの隣につなげた。「これで一緒に寝られるにゃー」「ああっ! てめぇ、クロ助! 抜け駆けかよ」「早い者勝ちにゃ」「そうはいくか」 ニャメナも負けじと俺達の隣にマットを並べた。 そして、皆で横になったのだが――いつの間にかやって来たベルが俺の腹の上に乗っかった。「おお~い、ベルよ。重いんだけど……」「にゃー」 彼女は尻尾をペシペシと振っている。「にゃーじゃねぇ」 何かいい物は……閃いた。 俺はシャングリ・ラから50cmの程のダンボールを10枚購入――セットで2000円だ。 いつもスーパーとかでもらっていたけど、買うと結構高い物なんだな。 腹の上からベルをどかすと、落ちてきたダンボールを組み立て、2つをガムテープでつなげた。