「うん! む~温め!ウォーム」 すぐに、鍋に入った油がチリチリといいだした。「やっぱり、アネモネの魔法は便利だなぁ」「えへ」 唐揚げ粉をまぶした鳥肉を次々と投入。その間に、アイテムBOXから食器をだして、テーブルに並べてもらう。「まさか、こんな野外で本格的な食事が出来るとは」 次々とテーブルの上に並ぶ料理とパンに夫人が驚く。そして、最後に大皿に山盛りになった唐揚げが置かれた。 ベルには素揚げの鳥肉をあげよう。「よっしゃ~食うぜ!」「にゃー!」 真っ先に獣人達が飛びついた。彼女達には、テーブルマナーも何もないからな。「申し訳ございません、無作法で」「構わぬ、私が無理を言って馳走してもらっているのだ。それに我等は友人ではないか」 だが、唐揚げを一口を食べた夫人が驚く。「おおっ! これは美味い! カリカリな歯ざわりと、噛めば口に中に肉汁が溢れる。単純だが実に洗練されている!」「お気に召したようで、なにより」 夫人にワインを注ぐ。ニャメナには手酌でやってもらう。「なんと! このワインも上等ではないか。このような逸品は中々ないぞ?」 いつもニャメナが飲んでいる、シャングリ・ラでも安いワインだ。「やっぱり、焼きたてのパンは美味いな。アネモネはすっかりパン作りの達人だな」「えへへ」「うむ、確かにパンも美味い……しかも甘い。スープも晩餐会に出されても申し分ない程、美味だ。これなら宮中晩餐会でも使える」「王族の方々が食しても平気でしょうかね?」「これなら太鼓判を押せるだろう」 夫人も、しばらく食事を楽しんでいたようなのだが、そのうちに言葉が少なくなってしまった。「カナン様、何か?」「いや――皆、楽しそうであるな……と」「そりゃ、楽しいに決まってるだろ! 仲間と食べる美味い料理に、美味い酒! アハハ!」 ニャメナは少々酒が回っていて上機嫌だ。