「いい部屋だな」「はい……」 彼女は返事をすると、すぐに服を脱ぎ始めた。「ちょっと、いきなりかい?」「ここでやらなければ、また逃げるつもりなのでしょう?」 白いブラウスを脱ぐと現れる、白くて丸い胸――スカートの中からは、細く美しいしなやかそうな脚。「いや、そんな事はない……けどな」 服を脱いであられもない姿になった彼女は、恥ずかしそうに両腕で胸と股間を隠している。「ほ、本当は湯浴みをしたいのですが……」 いくら高い部屋でも、元世界のようなシャワーも風呂も無い。水浴びをしたければ、宿屋の裏手で井戸から水を汲むしかないのだ。 そこら辺は、宿屋の値段の高低に違いはない。 窓から入るオレンジ色の光に照らされている、プリムラさんの身体は本当に美しい。「プリムラさ――プリムラは、そのままでも綺麗だから」「で、でも……しばらく湯浴みをしていなかったので……あの」「大丈夫――でも、髪の毛は荒れているな。枝毛が沢山――俺の家へ行ったら髪を洗い、あの薬品を使って手入れをしよう」「はい……」 俺たちは、夕日の中で抱き合った。 しかし、いいのかなぁ……マジで。 ------◇◇◇------ ――次の朝。 宿屋で目を覚ます、当然ベッドの隣にはプリムラがいる。「はぁ……調子に乗りすぎた」 初うぶなプリムラが可愛すぎて、手当たり次第に色々とやってしまったのだ。 だって、嫌だって言わないし。 この手の知識は全く無かったようで、俺のなすがまま。 どうも、ごちそうさまでした。 あああああ! ここで頭を抱えても仕方ない。覚悟を決めよう。俺も男だ。 これで、女2人、子供1人、森猫1匹の命が俺の双肩に掛かってくるわけだ。 しかし、腹が減った――そういえば、晩飯を食わずにやりっぱなしだからな。 途中で何か食べようと言っても離れないし……。 無論、事後に避妊もした。そこら辺も十分に話し合い、落ち着くまで子供は作らないという事になった。「ふう……」 軽くため息をついて、プリムラを起こす。 朝飯を食って家に帰らないと、アネモネが心配する。まぁ、ミャレーがいるから大丈夫だとは思うが……。