「ええ、ええ。確かに仰る通り。彼女と一緒に行動させているのは、完全にワタシの趣味です。何せ、ワタシがやっていることは、同じことの繰り返し。勇者が記憶を取り戻し、聖剣を扱えるようになるまで追い詰め続ける。それだけでは、あまりにも面白みがないというものでしょう? 少しくらい『楽しみ』があってもいいではありませんか」 エドの口調は変わらない。 だが、その表情は今まで浮かべきたどの笑みより、不敵で、強烈で、禍々しかった。 それに対し、少年はただ一言。「……本当、そういうところは変わってないよね、君。気色悪い」